この冬、僕はアフリカで「ハモニカサンタさん」になるのだ

先日の中目黒・楽屋ライブ、大久保ソウルバーでのライブ、池袋サンシャインでの楽器フェスティバルでのライブ、お越しいただいたみなさま、本当にどうも有難うございました!
楽器フェスティバルのスズキのブースに訪れてびっくりしました!!なんと僕がハーモニカを吹く姿の写真がでっかいポスターになってました(笑)背のちっちゃい僕が、ウルトラマンくらい大きな顔になってて大笑いでした〜〜
スズキのスタッフみなさんが一言

「やっちゃいましたぁ!」だって(笑)

スズキ家は相変わらず暴走しまくりです。本当に僕なんかでいいんだろうか?他にもっと名の通った人は沢山いるのに…。
でも、僕はしっかり受け止めてがんばります!

いよいよ旅立ちが近づいてきました。これからは体調とテンションのコントロールやね。ちょっと調子悪かったりして、テンション下がると、途端に不安モードに陥って情緒不安定にもなってしまう。。
だから、これから旅前まで(旅中もか)、記事の中では「熱い」ことばかり書きます。そうやってアッパーに自分を持っていかないと押しつぶされそうだから…。人にあまり言えなかった、恥ずかしくなってしまうような胸に秘めてきた想いも書きます。特に今回は長文になります。

11月5日に出発します。まずはエジプト(カイロ)に3泊です。これは当初の目的では全然無く、アフリカ(ウガンダ)へ行くための中継点です。なんせ、カイロ〜ウガンダへは週2回の飛行機しか飛んでないんだもん(笑)
まさか、自分の人生でエジプトに行くとはこれっぽっちも考えたことなかったー。せっかくなんでピラミッドは見ようと思う(笑)
のっけから以外な展開になってしまったよ〜〜〜

アフリカ

20代前半だったでしょうか。漠然となんですが、「いつかアフリカの大地でハーモニカを吹いてみたい」そう思った。現地の人達が太鼓を叩いて、僕がハーモニカを吹いて…そしてみんな笑顔。そんな光景を夢見た。

僕がアフリカ(ウダンダ)へ行く理由

元々ライブの熱心なお客さんであり、ハーモニカ教室の生徒さんでもあった「Yさん」という方がいます。去年、青年海外協力隊としてウガンダに行きました。Yさんは養護学校で音楽の先生をやっていた方です。ウガンダでも、障害のある子供達が通う学校で働いているようです。

Yさんは僕にとって、とても尊敬出来る存在であり、沢山の出会いを僕に与えてくれた方です。Yさんの紹介で、その養護学校で「芸術鑑賞会」としてライブをしたことがあります。子供達の前でライブなんてやったこともなかった。しかも養護学校となれば、自分にとってはまさに未知の世界…。しかし、その前と後では、自分の音楽性や音楽に対する姿勢にも影響与えるほどのインパクトのある1日となったのです。音楽はやはり「楽しい」ものだ。そして音楽には「力」があるんだ、と強烈に感じ、心が動いた。そしてそのような音楽ももっと追求したいと。

Yさんを中心として「世界の笑顔のために」という呼びかけにより、いらなくなった楽器類、文房具などを日本から募る話を聞きました。どうせなら、と思い、ハーモニカ(10ホールズ)を100本を送りました。その時に、ウガンダの子供達がそのハーモニカを吹いている様子を想像し、「(We are living) Between Sunshine and Joy」という曲が生まれた。
「俺たちは太陽と喜びの間で生きているのだ!」
ウガンダの人達は本当に音楽が好きで、いつもみんな太鼓を叩いては踊っているとのこと。聴覚障害のある子までもが、太鼓に合わせて体を動かすらしい。とても興味深い話だよね。

2008年に入り、Yさんの近所に住む、音楽が大好きでいつも歌を作ってきて歌ってくれる青年(ジュリアス君)の事をよくメールで話してくれました。彼は本当はミュージシャンになりたいとのこと(DVDにて彼の歌っている映像を観ましたが、素晴らしかった)。そして「光栄さんと共演するのが夢だ」と言ってるとの話を聞いた。Yさんは僕のデモ音源を色んな人達に聴かせていてくれたのです。その話を聞いて、いろんな想像(妄想)が頭の中を巡った。ジュリアス君のその一言だけで、おいら自身沢山の夢を見れた。自分がそこへ行けば、彼の夢が叶う。そしてそれは自分の夢が叶う瞬間でもあるんじゃないか、そんな気になった。

2008年夏。Yさんの同僚の方々が夏休みを利用し、ウガンダに行きました。帰国後、ジュリアス君から預かったと、僕宛に一枚の手紙。半分以上は何が書いてあるかよく分からなかったけど、「いつか会えたら嬉しい」という内容であった。遠い国に、自分を待ってくれている人がいる。
心が動いたよ。

11月中旬あたりが、ウガンダの学校の冬休み前とのことで、もしその時に来てくれたら、学校でライブが出来ると。そして普通の子達が楽しい時間を過ごす冬休み時期は逆に、親のいない孤児達は寂しさを感じる時期でもあるらしい。だからもしその時期に来て、孤児が通う学校でおいらのハーモニカでみんなで楽しい時間を過ごせたら素敵だと、連絡をもらった。
この冬、僕はアフリカで「ハモニカサンタクロース」になりたいって思った!(笑)まぁクリスマスにはちょっと早いんだけどまぁ、いいよね。僕は音楽の「力」を信じたい。

みんなとても過酷な中を生きている。エイズ孤児も沢山いるらしい。そんな中で自分に何が出来るのか?
自分が愛する、世界でもっとも小さな楽器「ハーモニカ」を使って、そんな人達を楽しませることは本当に出来るのか?おいらだってプロのミュージシャンとしての、意地とプライドがある。普通の人が音楽をやってみんなと交流するするみたいなものではなく、もっと深く、魂が触れるとこまで持ってゆきたい。
カラオケなどを使い(電気のないとこもあるらしいけど…)ライブをするわけだけど、たった一人で大勢のアフリカ人達を相手にどこまで出来るのだろうか?これは自分のミュージシャンとしての挑戦だね。

今回もハーモニカを60本ほど持ってゆき、プレゼントしようと思う。そしてみんなで「Between Sunshine and Joy」を吹きたいんだ!ハーモニカを使ってアフリカの人達と「ひとつ」になるんだ!

このような国の人達の為になることは、金銭的な援助などが一番良いことだとはわかっています。だから、僕がやることは極めて個人的なことであり、決して「良いことをする」というわけではない。もしかして、わがままに自分自身の夢を叶えるため、だけなのかもしれない。でも、それが誰かの「夢」にも、もしもつながることがあるならば、僕はさらなる「夢の続き」が見れる。僕には音楽しか出来ない。
でもさ、みんなで笑顔になる時間を作ることが出来たら、それはそれで素敵なことだよね。それが音楽だよね。
ちなみにジュリアス君は、何かの職人の修行をすることなったらしく、その時期にはもうウガンダにはいないかもしれない、というちょっと寂しい知らせもあった。でも彼とは、いつかどこかで会えるだろう。

合計で6つの学校、施設で演奏予定です。小学校や盲学校、孤児の学校、そして「ストリートチルドレン」を支援している施設。

僕は一時、音楽、ハーモニカに夢を見出せなくなった。「ハーモニカなんてやっていたって何になる?」考えることと言えば、ハーモニカをいかにすれば「金」になるのか。でも、実際お金なんてそんなに沢山稼げるのか?かなり難しいことだろう。じゃあなんでハーモニカなんかやっているんだ?「好きだから」。でも好きなことやってて、生活もままならないのに続ける意味があるのか?
「音楽を続ける」=「お金」という図式は絶対に出てくる。でもさ、その図式の中だけで考えていくと、虚しいことが多々あるんだよね。ハーモニカを続ける意味は何?夢は何?

その時期、何がキッカケなのか覚えてないけど、一つのとても大きな夢を持った。もうず〜っと前の話です。

「ストリートチルドレン」と呼ばれる子達に、僕はハーモニカをプレゼントして吹き方教えて、彼らを「ストリートミュージシャンにする」

僕はこの夢を持った瞬間に、自分がハーモニカを続けていく意味がわかった気がした。でも恥ずかしいからあまり人には言ってない。叶うのか分からない夢。だから一生持ち続けられるかもしれない。自分が年老いて過去を振り返った時、自分は人生で何をやってきたか?愛するハーモニカで何をやってきたか?もし、そんなことを少しだけでもやれたら、自分で納得出来るのでは、と考えた。
僕はハーモニカに感謝をしている。どうしようもない自分を、なんとか社会とつないでくれているアイテムだからね。だからハーモニカを使って「何か」をしたい。僕はハーモニカを上手に演奏出来る。だからお金を貰う。でも、お金だけに全てを譲ってしまうほど、僕のプレイは「安く」は無い。

以前、Yさんにはその夢の話をした。それを汲み取ってくれての企画だと思う。

もちろんその部分だけで音楽をやるつもりは無いけど、ある意味、僕の一つの大きな夢への第一歩が始まるんだね。

長文でごめんなさい。読んでくれて有難う。

    この冬、僕はアフリカで「ハモニカサンタさん」になるのだ” に対して9件のコメントがあります。

    1. リンダ より:

       老人ホームに慰問演奏へ行かれた方のお話ですが、童謡などを演奏すると認知症の方の頭にスイッチが入るらしく、演奏に合わせ 大きな声で歌われ 涙されるそうです。
       小さい頃に覚え歌った曲というのはいつまでも心にあるんですね。
       訪問先の子供さんたちの心にスイッチが入りますように。

       ハモニカサンタさん がんばれ!

    2. Katsuya より:

      ウ〜ン、いい話です!

    3. tsudda より:

      そう言えばジュリアス君の手紙の事、以前書かれてましたね。しかしその他にも様々な経緯を経て、今回の旅に繋がったのでしょうか…ハーモニカ100本を贈られた話とか、少し驚きました。

      心と心を繋ぐアイテムとしてのハーモニカ、素晴らしいですね。

    4. やえのり より:

      かっこいいポスターです!
      しっかり遠くを見ていて。

      大きな心で、みんなが嬉しい、素敵な音楽届けてきてください。
      サンタになって、子どもたちに幸福な時間を。

      おはなし会の子どもたちに、私の拙いハーモニカより、やっぱり光栄さんの響き聴かせてあげたいな。

      元気でいってらっしゃい!

    5. nonnon より:

      光栄さんの生演奏、一度だけ聞いたことがあります。すっかり魅せられました。その音に包まれると、涙がじわ~んとするのです。なぜなんでしょうね。心の奥の柔らかいところに触れられる感じです。
      「ハモニカサンタさん」、たくさんの幸せを届けてください。
      そして、早く日本に戻ってきてください。ライブ、楽しみにしています。

    6. つばさ より:

      ハモニカサンタさま。

      すばらしいーーーー!!!
      感激です!!!
      素敵なこころが、きっと素敵に伝わって、繋がっていくこととおもいます。

      楽しみがいっぱいですね。
      笑顔、沢山見てきてくださいね。

    7. koei より:

      リンダさん

      スイッチ入ったら最高ですね!うん!がんばる!

      Katsuyaさん

      「いい話」だけに終わらないようにがんばります(笑)

      tsuddaさん

      今回は120本持っていくゼ!!ハーモニカは人と人をつなぐ最高のアイテムさ!

      やえのりさん

      うん、彼らがもし幸福な時間を過ごせたら、僕も幸福になってしまうでしょう。いずれお話し会でも!

      nonnonさん

      ハイ、すぐ戻ってきます(笑)またライブに是非来て下さいー♪

      つばささん

      先日は本当に有難う!石川県でもハーモニカを通じて、つばさちゃんに出会えたように、そんな連鎖をもっと広げていきたいもんだぁ〜〜。楽しみ以上に不安もいっぱいですが(笑)

    8. kae より:

      いよいよですね。

      SUZUKIの「やっちゃいました」ポスターのように、
      遠くをまっすぐに見つめて、

      いっぱいいっぱい、楽しんできてください!!!

      ワタシも沢山練習して、先生をビックリさせますから(笑)

      待ってます。
      いってらっしゃい\(^o^)/

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