2013/6/27 木曜日

ストレート配列、クロス配列について3

Filed under: Harmonica — koei @ 1:12:18

なぜクロス配列が出来たんだろう?

ということを考えました。

始めはストレートだけだったと思うんですよ。ホーナー・クロモニカ270はもちろん、昔は280もストレートだった(ウッドボディーの頃ね!)。
280のボディーが樹脂になる時にクロスが開発されたのかな?と想像してるのですが、そこで思ったのは、もしかしてクロスの誕生は、音色や吹奏感などの音楽的な理由ではなく、コストダウンと量産が目的だったのでは? てなことを想像してしまったがどうなんだろう????

270やトゥーツモデルなどはマウスピースを含むスライドアセンブリーが4枚の部品から出来てます。それに対してスーパー64や280は3枚。パーツは少なく、構造もシンプルなので、コストがかからない気がする。もちろん、構造が複雑なのが良い、ということではないですが、本来クロマチックハーモニカってストレートの方が自然なのかもしれないな、と思いました。ただし、ホーナーのクロマチック全てのモデルを分解したわけではないので、これらと違う構造になってるものもあるかもしれませんから、あまり深く言及しないでおこう(笑)

そんな感じに、コストダウンが誕生の経緯かもしれない…と考えた上でスズキに聞いてみたのです。コストに違いってあるんですかって(笑)

そしたら…

実は…かなり違うんですよー、だって!!スズキのクロスとストレートのマウスピースの構造ってかなり違うのです。もしも両方持ってる人いたら見てみて下さい。ストレートの方が手が込んでるな~、と誰が見ても思うでしょう。

スズキはクロスもストレートも部品数が一緒。樹脂ボディーモデルの場合、マウスピースとスライドの2つしかありません!これってものスゴイことだと思います!部品数が少ないほど息もれ面に絶対有利ですからね。
スズキは公表してませんが、もしかして、スズキのストレート配列の楽器こそ他社には無い、オリジナリティーが凝縮してる部分なのでは、と思っちまった♪♪これ、あながち間違ってない気がするんですよね~。そこに興味を持ったからストレートを使いたくなった、ということもあります。オリジナリティーのある楽器を使いこなすことで、新しいサウンドが生まれてくるかもしれない、って気がしてね♪♪ 

ただ、何度も言いますが、製作コストと楽器としての価値や音色の優劣はイコールではない。素材が全然違うのであれば話は別だけど、素材は一緒ですからね。

ちなみに、マウスピースだけをパーツ注文した時の価格がストレートとクロスで変わってくるのかどうかはわかりません(あっ、でもグレゴアモデルはパーツ販売してないから、12穴の単純な比較は出来ないか)。製作コストが違うから、もし差があるとしても、それはしょうがないことでしょうね。もし差が無いようであれば、それはきっとクロスに合わせた親切設定な価格でしょうね。それでもそれなりの値段すると思います。マウスピースを作る現場を見せてもらいましたが、ものすっごいことしてましたから。手間のかけ方はハンパじゃなかった。ウィリアムギャリソンはスズキのマウスピース(及びスライドの感触)を絶賛してましたね。

まぁ今はストレートに意識がいってるから、ストレートの方が良さげな内容になりがちですがお許しを(笑)。
ただ、スライドの感触はクロスの方が好みかな~とは思います。マウスピースを裏返すとわかりますが、ストレートの方がスライドバーとの接地面が多い(これは構造上仕方ない)。それにより、クロスとは感触が少し異なる。クロスは「スコン!」と軽く押し込まれる感触、ストレートは「スーッ」となめらかに入り込む感触。クロス使用が長かったもので、スコンの感触に慣れてしまっているということでしょうね。それと、ストレートの方が接地面が多い分、マウスピース、スライド部分の掃除を頻繁にした方が良さそう。慣れれば手間のかかることではないので、毎日やっても良いくらい。どんな楽器でも操作性に影響する部分は頻繁に掃除なり調整するもんですからね。掃除もせずに動きが悪い!というのは愚の骨頂ですゾ!

う~ん、いくらでも書けるな。このネタ(笑)
まだもう少し書きたいね~(^^)
今回は演奏面とはちょっと違う角度の記事を書いてみました♪♪

2013/6/17 月曜日

ストレート配列、クロス配列について2

Filed under: Harmonica — koei @ 23:54:29

ごく一部ではこの話題は好評のようで何よりです(笑)

コメントに書いてありましたが、シリウスの発売当初、F-64Cの合間にS-48Sをちょこちょこと使用していた時期があります。使用していた、というよりも試していた、という言い方が正しいでしょう。最初に吹いた時に、クロスと違い、軽い息で粒立ち良く音が出て「音を置いてゆくような演奏」がしやすい、と感じ、とても面白いと思いましたね。これはこれで追求してみたくもなりましたが、その頃はまだまだF-64Cも開拓中で新しいことの発見の連続であり、他の楽器を追及するほどの余裕もなく、結局はまたF-64Cのみに戻りましたね。 

「音を置いてゆくような演奏」というのが、僕の中での大きなテーマなのかな。それにはストレートの方が合ってのではと思うのです。クロスだと単純に息の量がストレートよりも必要なので、ちょっとイメージと違うのです。「しっかり吹く」という感じになりますからね。先日のFIHのゲストコーナーで和谷さんが稲川くんとデュオで演奏しましたが、あの時の和谷さんの演奏内容は、ある意味やってみたい形の一つに近いものでした。抑制の効いた演奏法、呼吸法、絶妙な息使いと楽器のコントロール。本当に素晴らしかった!(^^)/ 

ストレートは(イメージ的にですけど)クロスよりも音が細く繊細に感じる気がしたので、「太さの追求」はあまり考えていなかったのですが、使い込んでみると、いやいや吹き方を気をつけるととても太い音がするじゃないか!!!スズキのストレートを本当に吹きこなせたら、クロスよりも筋肉質でムッチリとしたトーンが得られそうなんだよね~。ちょっと興奮するゼ(笑)クロスは吹き込んだ息の80%くらいが音に変換される感触、それに対してストレートは90%くらいが音に変換されてる感触。だから濃厚に感じるのかな~。クロスの方が反応が多少ルーズゆえに味というか、まとまり感が逆に出てくれるのに対し、ストレートは音に変換される割合が高いので、細かい部分までコントロールしないといけない感覚があります。ですからストレートの方がコントロールが難しく感じます。この辺りは吹き込む息の量により感じるものが変わるかもしれませんね。リードの上げ身でも感覚がだいぶ変わることでしょう。まだどのくらいの上げ身がベストかもわかりませんね~。

逆にクロスの良さを考えた場合、ストレートに出せない感触を1番持っているのがSCXシリーズな気がする(^^) SCXのあの「ソウルフルに鳴り響く」感触は他のモデルには無い良さであり、あれはあれでクロスの真骨頂かな、とも思ちゃうんだよね。重厚で太く甘い音が欲しいとなるとグレゴアかシリウスになるけどね。曲により、表現したいアプローチにより楽器を変えるのがやはりベストなのかな~。

まだまだこのネタは続きます(笑)

2013/6/13 木曜日

ストレート配列、クロス配列について1

Filed under: Harmonica — koei @ 20:48:50

さて、この話題、さんざん引っ張ってきましたが(笑)書き始めてゆこうと思います。

これまでこの「ストレート配列」「クロス配列」に対して、あまり気にしていませんでした。様々な違いはもちろん感じるものの、さほど自分のプレイ自体が大きく変化することも無いと思ってました。ただなんとなく自分の演奏はクロスの方が合ってるな、という漠然としたイメージだけで選んでいたような気もします。16穴を使うことが多かったのも理由かもしれない。しかし最近ストレートを入念に試してるうちに、「いやいやこれはかなり違いがあるゾ!」と気づいちまったのだ。

まずストレートとクロスの違い、長所と短所を理解する必要がありますね。

ストレートの長所…スライドのストロークが短く、穴と穴の間隔が非常に近いので音の切り替わりが速くてスムーズ。穴が小さいので少ない空気で音が出る感覚で、濃厚な音色のイメージ。
ストレートの短所…穴が小さいので大きな音を鳴らしにくく、ダイナミクスや表情がつきにくいかもしれない。高音域に息の音の成分が少ないので細い音に感じる。

クロスの長所…穴が大きいので息が沢山入るゆえに大きな音を鳴らしやすく、表情を付けやすい。高音域では息の音の成分が結構聴こえるので豊かな音に感じる。
クロスの短所…ストロークが長く、穴と穴の間隔が開いているので音の切り替わり、音の繋がりがバタバタと聴こえる。

もっと細かいことを言うとキリがないほどありますが、まず感じることはこの辺りでしょう。ただし、あくまで「スズキのクロマチックハーモニカ」という大前提です!!!ホーナーのハーモニカには必ずしもピッタリとは当てはまらない部分もあると思います。スズキの設計や精度の高さゆえに感じる部分というものがあるので。例えばホーナーのストレートにはスズキのストレートのような「濃厚な音色」のイメージはありません(入念に調整したシルバーコンチェルトなら感じるのかもしれませんが…)。マウスピース部分の部品数や設計自体の大きな違いというのがやはり同一線上で語れないところでしょう。

何故最近になってストレートに変えようと思ったのか。

端的に言えば「今、頭の中になってる演奏のイメージがストレートが適してるっぽい」ということ。ちょっと前から考えている演奏の感じがクロスでやろうとしてもどうもリンクしてこないのです。ストレートでやってみたところ、もしかしたらこっちの方が良いのかも!というのが事の始まり。ちなみにその「演奏のイメージ」とは既存のハーモニカプレイヤーをイメージしたものではありません。だから、こういう感じと説明するのは不可能。はたしてイメージするように吹けるようになるのかもわからない(笑)5〜10年後くらいの自分に期待(笑)
クロスの時にイメージと違うと思った理由は、音の繋がりがバタバタとしてしまう部分と、息をさらに少ないところから使うと良いかな、と思ったから。それと16穴モデルから一回離れてみようかな、ということも実はあります。

当初はそんな感じからストレートを吹き始めたのですが、使ってるうちにストレートの独特さ、面白さを沢山知り、この楽器をどう操ってやろうか、という姿勢にもなってきてます。
「ストレート」「クロス」という違いではありませんが、現在スズキには16穴のストレートはありません(ホーナーにも無い、ヘリングにはあったね)。だから結果的にストレートの楽器は12穴(F-48SかS-48S)か14穴(S−56S)です。特にハンドマイクで使用する場合、楽器が小さい方がマイク乗りが良い(それの最たるものは10ホールだね)。だから16穴はすごく不利なんです、沢山音が逃げちゃうからね。16穴、12穴で生音で同じ音量を出していても、ハンドマイクで演奏するとスピーカーから出てくる音は12穴の方が「近くてデカい音」という感じがする。もちろんそれは好みであり、16穴の遠い感じの方が自然に聴こえる、とも言えるかもしれない。

スズキストレートは濃厚な音色がすると書きましたが、その近い音像と濃厚さがプラスされると、非常に存在感のある、芯の分厚い音が得られるのです!この事実を知ってしまったからたまらない(笑)
考えてみると、スズキユーザーでストレートを使い個性的に「これぞスズキのストレートの音!」というプレイヤーはほとんどいないのでは。現在、グレゴアマレ、ウィリアムギャリソン、スティービーワンダーが代表的なスズキハーモニカユーザーですが、みんなクロスなんだよね。まぁ僕もそうでしたが…。ということはまだ未知の分野なのです。誰もまだ見ぬ世界を探求することほど楽しいものはない(^^) 

キリがないので今回はこの辺で。今後もこの話題は続けます!

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2013/6/10 月曜日

先日のカサンドラウィルソン(グレゴアマレ参加)のライブ感想!!

Filed under: Daily — koei @ 21:29:32

さて先日のカサンドラウィルソンのバンドメンバーとして来日したグレゴアマレ。相変わらず最高にクールなプレイをしてました!最終日に1stと2ndと両方観ました~。
しかし今回グレゴア自体のプレイうんぬんよりも、バンド全体の音世界とハーモニカの関係に非常に好感というか、共感するものがありました!

2年前の前回来日時はギター×2、ベース、ドラム、パーカッション、そしてハーモニカでした。割とオーソドックスな編成でしょうか。ハーモニカ以外は(笑)キーボードがいないのは、ブルーズな音世界を表現したいからかな?それゆえにハーモニカも入れたくなるのかな?

そして今回はアコースティックギター、ベース、パーカッション、バイオリン(たまにマンドリン)、そしてハーモニカ。いいねぇ~、アブノーマルで(笑)その編成を見た時、「これはハーモニカにとってはある意味、理想的な編成かもしれないな~」と思いました。

ハーモニカにとって、どんな編成が理想なのかな、とは常に考えているわけですが、「生音で音量バランスの取れる関係がベスト」というのはやはり基本としてはあるでしょう。そこでこの編成を改めて見ると、おぉ~、生音でもバランスが取れそうじゃん!そして1stが終わって休憩時間に聞いた話で、なんと今回グレゴアがMD(ミュージカルディレクター、いわゆるバンマス)になったと!それ自体、とても素晴らしいことだね!スゴイスゴイ!んで思ったのは、「このメンバー、編成はグレゴアの人選か?もしそうだとすると、う~ん、やるなぁ~グレゴア、と思ったね~(笑)生音でバランスが取れる音世界であれば、ハーモニカも無理なく実に活き活き聴こえる♪♪大音量の中でハーモニカだとやはり辛そうに聴こえる場合は多々あるのです…(10ホールでアンプリファイドさせてるときはOKだけどね)

この変な(?)編成は音楽的な深みもあり、実にクールなライブでした!もちろんそれぞれのプレイのレベルが高いことは言うまでもありませんがとても気に入った世界観でした♪

グレゴアのハーモニカプレイは?というと、しょっちゅう楽器を変えながら、いろいろ試してるようにも見えた。何かしら自分のプレイに新しい要素を入れてゆこう、という姿勢を感じましたね。彼のプレイは数年前に結構変化したのを感じましたから、そろそろ次の段階に入ってゆくのでは?という予想♪♪

何故そう思ったか?、僕自身も現在そう思ってるからです(笑)僕は自分の今までの演奏に飽きちゃったんだよね~(^^)

というわけでとても良いライブであり、刺激をもらった時間でした!パーカッションのミノとはCDを交換したよー(ミノのCD良かった!)そしてバイオリンのチャールズにもCDを渡したんだけど、ちゃんと聴いてくれて感想ととても温かいメールをくれたよ!嬉しいな…(チャールズはハーモニカも吹くらしく、ManjiとSUB30を買っていた(笑))、 ギターのブランドンは前回にも会ったことを覚えててくれたし(超感激…)、そしてグレゴアとの久々の再会。。。またの再会が楽しみです!

しかし、グレゴアの出るライブにハーモニカ関係者って会場で会わないね~ ハーモニカやってる人はこういう音楽あまり聴かないのかな… もったいないゾー

2013/6/9 日曜日

FIHに両日行ってきました!

Filed under: Daily — koei @ 23:56:07

一年に一度のハーモニカのお祭り。FIHハーモニカコンテストに両日とも行ってきました!昨年はスケジュールが合わず行けなかったから2年ぶりかな。

数年前までは土曜のブルースライブにゲストとしてステージに上がる時もありましたが、スズキアーティストとなってからは出演依頼は無くなっちゃいました(苦笑)(FIHはホーナーのイベントですからね)  「なんで最近、ゲストコーナーに出ないんですか?」とよく言われるのですが、そういう事情があるのです。といっても別にモリダイラ楽器(ホーナーの代理店)と仲が悪いわけではないのでご安心を(笑)

充実した二日間でしたね~。普段、ハーモニカプレイヤーに会うことがないので、この時に沢山の人に再会出来る。これだけプロのハーモニカプレイヤーが集まるのはFIHだけですからね。そりゃ~楽しいですよ♪♪ みんな元気そうで何よりでした!!10ホールにしろ、クロマチックにしろ、先輩ミュージシャンはもういい歳になってきましたからね(笑) 同年代のみんなもだけどね(笑)

コンテストに参加されたみなさんはとても素晴らしい演奏の数々でした!言い方は変かもしれませんが、楽しませていただきました!当然ですが、僕は審査員ではないので順位を考えるような聴き方はせず、普通に「ライブ」として聴いていた感じ。面白かったです♪♪

今後も盛り上がっていってほしいものですね!

入賞されたみなさま、おめでとうございます!関係者のみなさま、お疲れまでした!

 

ブログの更新が無い!といろんな人に言われたのでちゃんとしてゆこうと改めて思った二日間でもありました…(苦笑)

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