ストレート配列、クロス配列について3
なぜクロス配列が出来たんだろう?
ということを考えました。
始めはストレートだけだったと思うんですよ。ホーナー・クロモニカ270はもちろん、昔は280もストレートだった(ウッドボディーの頃ね!)。
280のボディーが樹脂になる時にクロスが開発されたのかな?と想像してるのですが、そこで思ったのは、もしかしてクロスの誕生は、音色や吹奏感などの音楽的な理由ではなく、コストダウンと量産が目的だったのでは? てなことを想像してしまったがどうなんだろう????
270やトゥーツモデルなどはマウスピースを含むスライドアセンブリーが4枚の部品から出来てます。それに対してスーパー64や280は3枚。パーツは少なく、構造もシンプルなので、コストがかからない気がする。もちろん、構造が複雑なのが良い、ということではないですが、本来クロマチックハーモニカってストレートの方が自然なのかもしれないな、と思いました。ただし、ホーナーのクロマチック全てのモデルを分解したわけではないので、これらと違う構造になってるものもあるかもしれませんから、あまり深く言及しないでおこう(笑)
そんな感じに、コストダウンが誕生の経緯かもしれない…と考えた上でスズキに聞いてみたのです。コストに違いってあるんですかって(笑)
そしたら…
実は…かなり違うんですよー、だって!!スズキのクロスとストレートのマウスピースの構造ってかなり違うのです。もしも両方持ってる人いたら見てみて下さい。ストレートの方が手が込んでるな~、と誰が見ても思うでしょう。
スズキはクロスもストレートも部品数が一緒。樹脂ボディーモデルの場合、マウスピースとスライドの2つしかありません!これってものスゴイことだと思います!部品数が少ないほど息もれ面に絶対有利ですからね。
スズキは公表してませんが、もしかして、スズキのストレート配列の楽器こそ他社には無い、オリジナリティーが凝縮してる部分なのでは、と思っちまった♪♪これ、あながち間違ってない気がするんですよね~。そこに興味を持ったからストレートを使いたくなった、ということもあります。オリジナリティーのある楽器を使いこなすことで、新しいサウンドが生まれてくるかもしれない、って気がしてね♪♪
ただ、何度も言いますが、製作コストと楽器としての価値や音色の優劣はイコールではない。素材が全然違うのであれば話は別だけど、素材は一緒ですからね。
ちなみに、マウスピースだけをパーツ注文した時の価格がストレートとクロスで変わってくるのかどうかはわかりません(あっ、でもグレゴアモデルはパーツ販売してないから、12穴の単純な比較は出来ないか)。製作コストが違うから、もし差があるとしても、それはしょうがないことでしょうね。もし差が無いようであれば、それはきっとクロスに合わせた親切設定な価格でしょうね。それでもそれなりの値段すると思います。マウスピースを作る現場を見せてもらいましたが、ものすっごいことしてましたから。手間のかけ方はハンパじゃなかった。ウィリアムギャリソンはスズキのマウスピース(及びスライドの感触)を絶賛してましたね。
まぁ今はストレートに意識がいってるから、ストレートの方が良さげな内容になりがちですがお許しを(笑)。
ただ、スライドの感触はクロスの方が好みかな~とは思います。マウスピースを裏返すとわかりますが、ストレートの方がスライドバーとの接地面が多い(これは構造上仕方ない)。それにより、クロスとは感触が少し異なる。クロスは「スコン!」と軽く押し込まれる感触、ストレートは「スーッ」となめらかに入り込む感触。クロス使用が長かったもので、スコンの感触に慣れてしまっているということでしょうね。それと、ストレートの方が接地面が多い分、マウスピース、スライド部分の掃除を頻繁にした方が良さそう。慣れれば手間のかかることではないので、毎日やっても良いくらい。どんな楽器でも操作性に影響する部分は頻繁に掃除なり調整するもんですからね。掃除もせずに動きが悪い!というのは愚の骨頂ですゾ!
う~ん、いくらでも書けるな。このネタ(笑)
まだもう少し書きたいね~(^^)
今回は演奏面とはちょっと違う角度の記事を書いてみました♪♪
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