2008/4/24 木曜日

Toots Thielemans. You are my hero!!

Filed under: Harmonica — koei @ 13:43:53

僕が最初にトゥーツをコピーしたのはクインシージョーンズのアルバム「Q’S JOOK JOINT」の中の「At the end of the day(grace)」。1995年のアルバムだから、10数年前の曲&プレイですね。トゥーツのプレイを志す人にとっては、あまり取組まないような曲かもしれませんね。全然ジャズではない。この頃、僕はR&Bに狂っていて、このアルバムは愛聴盤でした。R&Bにハマッてからシンセサイザー(アナログシンセ)の音にものすごく興味を持って、この曲の音世界は僕の憧れの一つ!!もうゾクゾクするもの〜〜〜。シンプルなリズムパターンにシンセベースが縦横無尽に動いて、いろんなシンセ(パッド)で空間を埋めて、その中をハーモニカが自由きままに漂っている!こういうセンスの曲はなかなかハーモニカプレイヤーのアルバムではないんですよね。
「そうか!クロマチックでこんなふうに演奏出来れば、R&Bな曲でもこんなにハマるんだ!」と感じた瞬間でした。ブルースハープだとある一定のフォーマットでしかハマってくれない(個人的意見)。スティービーの音ならR&Bにハマるのはわかっていた。でもトゥーツの音にスティービーにはない「色気」を感じたのです。

この頃からですかね、トゥーツを掘り下げて聴いていったのは。だから案外遅いんですよ。

でもその後、具体的に何のアルバム、どの曲のプレイにハマったのかはちょっと覚えてないな〜〜。ちょこちょこ買い集め、聴いていったと思います。バリバリのジャズ好きでなくとも、心地良く聴きやすいアルバムをいくつか紹介しましょう。

「Man Bites Harmonica」

感想は「なんじゃこりゃ!すげぇ〜」(笑)完全にビバップ。音もバリバリに鳴りまくりー♪トゥーツといえば暖かい音色で、包み込まれるようなプレイ、というイメージが大きいですが、この頃のトゥーツは「ちょいワル」(笑)このアルバムはまだバランスを考慮して作っている印象ですが、他の50年代のアルバムなんかは聴くものを「なぎ倒していく」ような(笑)迫力と疾走感に溢れているのが多い。いいぞ!トゥーツ!もっとやれー!やっちまえー!って感じ(笑)

「I never told you」(Quincy Jones featuring Toots Thielemans)

これはクインシージョーンズのアルバムに参加した曲を集めたアルバム。やはりクインシーでのアルバムのトゥーツのプレイは本当に素晴らしいものが多い。それを寄せ集めたお得盤。クインシーのセクシーなサウンドとあいまって、トゥーツの音が本当に色っぽい!!!「ハーモニカってこんなにセクシーな音のする楽器なんだぁ」と感じさせてくれます。トゥーツはクインシーと出会ったことで、その才能の隅々までを開花したと考えています。もちろんクインシーをそんなに「とりこ」にさせたトゥーツが凄いことに変わりはありませんが。どんな楽器でも「要は使い方」ということをクインシーは教えてくれた気がします。勝手な想像では、クインシーとやるようになって、トゥーツのプレイスタイルは少しずつ変化したんじゃないかな。それまではどんな楽器でもやるようないわゆる「バップフレーズ」主体だった。ニュアンスはサックスとギターの表現方法、アーティキレーションを母体としていたと思う。そこから「ハーモニカにしか出来ない表現方法」をあみ出し、念頭においたプレイに変化していったように思うんですね。そうなったのはクインシーとつるむようになった70年代くらいからの気がするんです。

「Penthouse Serenade」

オーケストラをバックにいわゆる「イージーリスニング」的なアルバムなのでしょうが、僕はこういうのも大好きです。家で聴いてもピンとこなかったりしますが、旅行に行って、夜ホテルでこれを流したりするとなんともイイ感じなんですよ♪こういうのって音楽のあり方としてすごく大事だと思う。音楽がその日、その時、の瞬間を何色にも彩ってくれる。普通の思い出が、特別な思い出にもなりうる。そういう時の音楽って、「俺の魂を聴いてくれー」的な我の強いやつじゃなく(笑)、ほら、こんなんもイイ感じでしょ〜、的な押しの強いものじゃない方が良い時が多い。でも重要なのは、そういうアルバムのプレイは「めちゃくちゃ上手くないといけいない」のだ!トゥーツ以外のハーモニカプレイヤーでこのようなアルバムは他に知らない。イージーリスニング的なアルバムはありますよ。でもたいがいみんな演奏「へったっぴ」だもん。そんなの聴くに耐えません。

「Affinity」(Bill Evans)

ビルエヴァンス(ピアノ)のアルバムですが、実質トゥーツとのアルバムという感じですね。70年代の匂いがプンプンするサウンド!雰囲気が良いんですよ〜。どうしても音楽を聴いていると、どこか「お勉強」的な観点で聴いてしまうんですが、このアルバムはこの世界に引きずり込まれちゃって、ただただ鑑賞してしまう。雰囲気だけでもなんとも心地良く聴けますが、ジャズ度数は高いと思うので、まだあまりジャズを聴いたことがない人が聴くと「?」な気がしてしまう場合もあるかもしれない。やっていることはものすごいけど、あまり深く考えずに聴くのが良い聴き方だと思います。今だにきらめきを失わない名盤ですね。

「The Brasil Project Vol.1&2」

これも最高です♪ブラジル音楽好きにはドリームアルバムですが、そうでない人にも十分に楽しめるものでしょう。もう胸キュンのオンパレード♪楽しい時、泣きたい時、ボーっとしたい時、なんかいろんなシチュエーションで聴きたくなるアルバムなんですよね〜。これはもうコメントなし(笑)聴いてみて下さい。ただし、ブラジルの様々なボーカリストと一緒にやっている曲が多いので、純粋なインストアルバムではありません。

「Chez Toots」

ジャズをあまり聴いたことがない人、ほんわかとそしてキュンとする気持ち良いトゥーツのプレイを聴いてみたい人にオススメです。シャンソンとかのフランス音楽をプレイしてますが、そういう先入観も持たずに聴いた方がいいでしょう。普通にものすごく「素敵」な音楽です。トゥーツのハーモニカから、本当に沢山の「言葉(歌詞)」が聴こえてきますから!

「Toots Thielemans&Kenny Werner」

寝る時に最高です(笑)バラードアルバム。買った当初、いつも寝る時に聴いていましたが、絶対に途中で寝てしまう。だから全部を通してしっかり聴いたことがない(笑)憧れるスタイルの一つでもあります。いくつになったら、こんな感じのライブが出来るようになれるかなぁ〜。

まだまだ紹介したいアルバムはありますが、キリがないのでとりあえずこの辺で(笑)ジャズ主体で考えた時に素晴らしいアルバムとかもいろいろでしょうし、つきませんね〜。あっ、近年出した「The very best of toots thielemans」も粒揃いで初心者の方にも最適ですよー。

次はトゥーツのプレイについて書いてみようかなとも思っております。

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